乳頭温泉郷
乳頭温泉への旅
ある年の秋(10月頃)、鶴の湯を予約
例年12月半ば〜終わりは何かとせわしなく忙しいので、その前の12月上旬であれば、休みが取れるとにらみ、以前から興味があった乳頭温泉「鶴の湯」に電話して部屋の空き状況を確認したところ、12月上旬で私の都合が付きそうな日で六畳一間の湯治棟であれば空きがあるのが2日程あったので、取り急ぎその2日両日予約を入れました(早めにどちらにするか決めますのでと伝えつつ)。結局確か12月10日頃という日程だったと思いますが、調整が付いた方の日程で決定の旨を宿に連絡しました。
12月10日頃、田沢湖駅からバスで乳頭温泉郷へ
12月上旬(確か10日頃)東北新幹線で田沢湖駅に降り立った私はバスに乗車しました。駅を出たバスは田沢湖畔を経由し、山に向かって登って行きます。標高が上がるにつれ次第に道の両側に雪が目立つようになり、30分少々掛かって宿の送迎車が迎えに来てくれる「アルパこまくさ」バス停で下車しました。12月上旬という時期にも関わらず辺り一面すっかり銀世界です。
送迎車に乗って、鶴の湯へ
送迎車は私含め数人の宿泊客を乗せて出発。間も無く携帯は圏外になり建物も何もない山道を進むこと10分程。ブナの原生林に囲まれた山の中に急に建物が現れ鶴の湯に到着しました。

日帰り客でごった返し混雑する受付で手続きを済ませ、部屋に案内されました。
六畳一間のいわゆる湯治部屋でテレビも無く、こじんまりとした空間です。周辺には宿以外の建物は何もありません。大量にいた日帰り入浴客がいなくなると一気に静かになって秘湯感が増します。
有名な混浴露天風呂に入浴
鶴の湯は乳頭温泉郷の中では最も古くからある温泉場と言われ、発見は江戸時代とされます。鶴の湯の由来は、昔マタギがこの温泉で傷を癒す鶴をみたことから来ていると言われています。足元からはポコポコと源泉が湧き上がり、体の芯から温まる温泉です。
鶴の湯には白湯、黒湯、中の湯、滝の湯と呼ばれる4種類の泉質の異なる源泉がありますが、まずは最も有名な「混浴露天風呂」に入りました。
出典:乳頭温泉郷
食事は本陣で
湯治棟の宿泊者は本陣へ移動して、食事を頂きます。名物の山の芋鍋(山の芋と近くで取れた山菜を独自の味噌味で仕立てた鍋)や岩魚の塩焼き等、地の物たっぷりの素朴で優しい食事です。特に山の芋鍋は体が芯から温まり寒い季節にはありがたい一品でした。
他のお風呂にも入り、何も無い部屋でのんびり過ごす
食事の後、露天以外のお風呂にも入り(源泉が違うので浴感が異なります)違いを楽しんだ後、テレビも無く携帯も繋がらない部屋で(現在は無料Wifiが使用できるそうです)読書したりしてのんびり過ごしました。
乳頭温泉を湯めぐり
本陣で朝食を頂き、再度入浴後チェックアウト
夕食同様本陣へ移動して、岩魚の甘露煮と山菜や豆腐にお味噌汁などの優しい朝食を頂きました。朝食後もお風呂を楽しんだ後、「湯めぐり帖」を購入してチェックアウト。
湯めぐり帖・・・宿で1800円で購入出来、こちらを使えば乳頭温泉郷の7つの温泉が入り放題で、各温泉間を繋ぐ「湯めぐり号」というバスにも乗車可能です。
鶴の湯以外の温泉を巡る
鶴の湯から「湯めぐり号」に乗り、蟹場温泉で下車。冬季休業の「黒湯温泉」以外の5つの温泉を巡り、最後に訪れた「休暇村 乳頭温泉郷」からバスで田沢湖駅まで戻りました。
乳頭温泉郷へのアクセス
車で行く場合
東北自動車道・盛岡ICから約1時間20分。
乳頭温泉郷に訪れたのは結構前になりますが、鶴の湯の「山の芋鍋」や「露天風呂」は強く印象に残っています。今度訪れる機会があれば乳頭温泉郷の別の宿に泊まり、立ち寄りで鶴の湯に行ってみたいと思います。次回は新潟県の栃尾又温泉を紹介します。