ことりです。構成作家・脚本・イベント制作を生業としております。
国内の秘湯を訪れる一人旅が趣味の一つでして、第5弾は兵庫県の熱めのお湯が心地いい七釜(しちかま)温泉の、豪華な“カニづくし+但馬牛”を満喫できる「あかね荘」を紹介します。
七釜温泉
七釜温泉は、兵庫県北部の新温泉町にある1955年に発見された天然湧出の温泉。
浜坂温泉郷を構成する温泉の一つ。
七釜温泉は温度が適温で加水加温の必要が無いため、殆ど全ての宿が源泉掛け流し。カニの本場で、11月から3月までは各宿で上質な松葉蟹(山陰地方での成長した雄ズワイガニの呼び名)が提供されます。
七釜温泉への旅
最初に訪れたのはある年の3月20日頃
ある年の3月20日頃、もうじき桜が咲くという季節。カニが食べられる秘湯を探していて、見つけたのが「七釜温泉」でした。七釜温泉の宿をじゃらんで探し、高評価だった「あかね荘」を予約。1日3組限定(一人泊可能)でしたが、なんとか空きがある日がありました
18きっぷで快速と鈍行を乗り継ぎ浜坂駅へ
3月下旬「青春18きっぷ」使用可能期間でしたので、関西の実家から快速と鈍行を乗り継ぎ5時間半程掛けて浜坂駅へ到着。
青春18きっぷは、JR全線普通列車・快速列車の自由席が12,050円(大人、子供同額)で1日乗り放題を5回利用可能(2人以上でも同一行程であれば、2人で2回分として使用可能)となる、販売および使用期間限定の切符。春季(利用期間3月1日〜4月10日)、夏季(7月20日〜9月10日)、冬季(12月10日〜1月10日)と年3回販売(発売期間は開始約10日前から終了日の10日前まで)されます。
駅からは送迎車で宿へ
浜坂駅まで宿の方が迎えに来てくださって、送迎車で宿へ向かいます。一見普通の民家のような外観の宿です。掃除の行き届いた8畳の和室にこたつが敷いてあり、実家に来たような気分になります。
源泉掛け流しの温泉はやや熱めのガツンと来るお湯
食事の前に温泉に。浴室が2つあり、貸切で入ることが出来ました。ナトリウム・カルシウム-硫酸塩高温泉(→泉質の分類に関してはこちらを参照)の少し濁った熱めのお湯は、入ると思いの他ガツンときて身体に染み渡る感じがします。
出典:あかね荘
お待ちかねの松葉カニづくしの夕食
食事処(個室なので気兼ねなくカニと格闘出来ます)の机にはカニと但馬牛が並びます。「松葉カニ会席+但馬牛溶岩焼DXプラン~」一人泊で30000円+税でした。
ピンボケですみません(^人^)
生で食べられるタグ付きの松葉蟹を(上の一番左の写真)、カニすき、七輪での焼き等好きに頂けるスタイル。それに加えて、カニ刺しと蒸し蟹と但馬牛の溶岩焼きがついてくるという贅沢なボリューム満点の夕食。2時間程掛かって完食しました。割と大食漢の私でも満腹です。もし食べきれず残したしまっても、冷凍して保冷パックに入れて翌日チェックアウトの際に持ち帰らせてくれますのでご安心を。
再訪した時に
カニ、そして但馬牛の美味さに魅了され、今度は11月から12月までしか食べられないセコガニ(松葉ガニのメス)を目当てに、ある年の12月「あかね荘」を再訪しました。
証明書付き但馬牛
再訪時の朝食はセコガニ入り釜飯と味噌汁付き
夕食は基本同じメニューだったので割愛しますが、プリップリのカニ、濃厚な蟹味噌は変わらず美味。自家製野菜もとても新鮮で、但馬牛の溶岩焼きは肉の旨味に脂肪の甘さが加わり極上の一品。それはもう最初に訪れた時同様大満足でした。そして朝食でお目当のセコガニが登場。
朝食もボリューム満点
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セコガニ入り釜飯
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セコガニの味噌汁
セコガニでしか味わえない「外子」と「内子」を堪能しました。これを味わうことが出来るのは1年のうち2ヶ月程。
セコガニは2段に卵を持っており。お腹の外側の黒っぽい部分を「外子」、体内に入っている鮮やかな色の卵巣部分を「内子」といいます。
七釜温泉へのアクセス
車で行く場合
大阪から北近畿豊岡自動車道/国道483号線経由で約2時間45分。
鉄道で行く場合
大阪駅<在来線特急(約3時間30分)>浜坂駅<路線バス(約11分)>七釜温泉
京都駅<在来線特急(約2時間10分)>豊岡駅<在来線普通列車(約1時間10分)>浜坂駅<路線バス(約11分)>七釜温泉
高速バスで行く場合
大阪駅<高速バス(約3時間40分)>湯村温泉<路線バス(約15分)>七釜温泉
1泊3万と聞くとお高く思えますが(但馬牛無しのカニのコースは2万円代からあります)、やはりカニのコースですと1人1泊4万5万する宿はたくさんありますので、コスパはいい宿だと思います。関東からはなかなか遠いですが、関西方面からは比較的アクセスしやすいので、近辺の方は一度訪れてみてはいかがでしょうか。次回は九州の秘湯を紹介します。