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【元芸人/現構成作家が】キングオブコント2020を採点

ことりです。44歳。2019年7月1日よりフリーランスとして活動中。
私、ことりはかつて吉本興業で4年少々芸人やっておりました
今もお笑いが好きというのは変わらず、いわゆる賞レースの決勝は毎回録画して自分なりに採点して順位をつけております。

キングオブコント2020の採点をしてみた

今回はキングオブコント2020の採点をしてみました。以前R-1ぐらんぷりの採点をこのブログで書いたのですが(→【元芸人/現構成作家が】R-1ぐらんぷり2020を採点)今回も、項目を分けて採点してその合計点を芸人ごとに出してみました。以下敬称略。
  • 【構成】【表現力】をそれぞれ25点満点(決勝に出てくる最低ラインを20点)
  • 【オリジナリティー】【客受け】をそれぞれ20点満点(同じく決勝最低ラインを15点)
  • 【エクストラポイント】は10点満点で基準点は5、クスッとくるポイントがあれば加点、あとは出番順や個人的つぼなどで加点します。
合計100点満点で採点してみました。ファーストステージ1組目から順番にいきます

ファーストステージ

①滝音

構成 22/25
表現力 22/25
オリジナリティー 17/20
客受け 18/20
エクストラポイント 8/10
合計 87/100
溜めての一発目の笑い「大食い選手権なのよ」で2ポイント、「一杯目に見えんねん」で1ポイントでエクストラポイントは8になりました。
寸評:最初の笑いまで少々時間が掛かったが、たっぷりフリを利かせておきながらの一発目の笑い「大食い選手権なのよ」がしっかりハマってウケたのはお見事。が、そこがマックスだった感は否めず、その後箇所箇所でウケるものの爆発的にウケるところは無かったかなと。あと、大食い選手権中にも関わらず、“さすけ”が競技をストップして2人で立って話し出すのはちょっと世界観から逸脱してしまう感じがしました。
審査員の点数
設楽統 日村勇紀 三村マサカズ 大竹一樹 松本人志 合計
90 90 90 89 86 445

②GAG

構成 23/25
表現力 23/25
オリジナリティー 17/20
客受け 17/20
エクストラポイント 8/10
合計 88/100
「中島美嘉さんじゃない?」で1ポイント、最初の笑いまでのスピードで1ポイント、馬鹿馬鹿しさ満開なところに1ポイントでエクストラポイントは8になりました。
寸評:人間同士がぶつかって入れ替わってしまうというのはある種定番ですが、それを3人組を生かして組み合わせが変わりながら次々と発展していく作りは見事でした。一本調子ではなく展開があるコントではあるが、設定上元々3人が接点のない存在であるがゆえに1人1人が独立しており、2対1の構図などが作れずストーリーの幅が狭い印象でした。別の外的要因によって3人の関係性に変化が出たりするともう少し見え方が変わったかもしれないです。
審査員の点数
設楽統 日村勇紀 三村マサカズ 大竹一樹 松本人志 合計
88 90 91 91 85 445

③ロングコートダディ

構成 22/25
表現力 22/25
オリジナリティー 17/20
客受け 16/20
エクストラポイント 6/10
合計 83/100
「段ボール初めてか?」で1ポイント追加でエクストラポイントは6に。
寸評:設定は悪く無いというかシステムとしてはよく出来ていると思うが、如何せん盛り上がりに欠けたいうか笑いどころのピークが少ない印象でした。2人の関係性、ネタの構図としての分かりやすさ見やすさはあるので、一個何か飛び道具的な話を展開させるものがあればよかったのかも。
審査員の点数
設楽統 日村勇紀 三村マサカズ 大竹一樹 松本人志 合計
90 88 90 90 88 446

④空気階段

構成 23/25
表現力 24/25
オリジナリティー 18/20
客受け 18/20
エクストラポイント 10/10
合計 93/100
“ラジオ番組を下ろす霊媒師”で1ポイント、「誰と誰の何?」で1ポイント、おばあちゃんが出てくるタイミングの上手さで2ポイント、最後オチもキレイに決まったので1ポイント、エクストラポイントは10になりました。
寸評:変な霊媒師と客というのはわりとありそうな設定ではあるが、霊媒師にラジオ番組(の会話)が下りてきてという一工夫があり、それをしっかり演じる“鈴木もぐら”の演技力も見事。小道具の出し方含め途中から話の展開もあってダレずに見ることが出来た。最後オチもキレイに決まってしっかりとした技術に基づいたいいコントだったという印象。
審査員の点数
設楽統 日村勇紀 三村マサカズ 大竹一樹 松本人志 合計
94 93 89 92 90 458

⑤ジャルジャル

構成 24/25
表現力 25/25
オリジナリティー 18/20
客受け 19/20
エクストラポイント 10/10
合計 96/100
説明セリフっぽくなく短時間ですっと設定を分からす技術に1ポイント、2人のやりとりのテンポの良さと掛け合いの技術に2ポイント、しっかり笑いを取る安定感に1ポイント。分かりやすいがベタさを感じさせないところに1ポイント、エクストラポイントは10。
寸評:歌手と事務所の社長で歌へののダメ出しかと思いきやヤジ、ヤジかと思いきや歌へのダメ出しという設定はそこまで複雑では無いが、技術と表現力で見せて持たせることが出来るのは流石のキャリアと実力。基本天丼だがバリエーションもあり笑いどころも各所にあって非常によく出来たコントでした。
審査員の点数
設楽統 日村勇紀 三村マサカズ 大竹一樹 松本人志 合計
95 97 96 94 95 477

⑥ザ・ギース

構成 23/25
表現力 24/25
オリジナリティー 17/20
客受け 18/20
エクストラポイント 7/10
合計 89/100
ハープの演奏技術に1ポイント、最後のオチ(紙切りの技術)に1ポイントでエクストラポイントは7。
寸評:ハープ演奏含め技術は流石ベテランの一言。前半のツッコミが若干ハマらず流れに乗り切れなかった印象も。小道具を使ったりの小ボケはウケていたが、話の展開の中での裏切り的な大ボケが無くそこが惜しいなぁという印象。もっとダイナミックスさというか仕掛けがあれば・・・。
審査員の点数
設楽統 日村勇紀 三村マサカズ 大竹一樹 松本人志 合計
92 91 91 91 92 457

⑦うるとらブギーズ

構成 22/25
表現力 24/25
オリジナリティー 16/20
客受け 16/20
エクストラポイント 6/10
合計 84/100
あまり盛り上がりどころの無いネタという印象で、個人的にハマる箇所は無かったです。演技力と安定感に1ポイント加算でエクストラポイントは6になりました。

寸評:師匠と弟子というオーソドックスな設定でそこを裏切ることもなく、言うなればアクシデントや事件が起きること無く淡々と進んでいったネタという印象。師匠なのか弟子なのかにもっとキャラクターがあったり、展開がもう一展開二展開あったり、山場が欲しいと思いました。

審査員の点数
設楽統 日村勇紀 三村マサカズ 大竹一樹 松本人志 合計
90 87 87 89 87 440

⑧ニッポンの社長

構成 23/25
表現力 23/25
オリジナリティー 19/20
客受け 18/20
エクストラポイント 9/10
合計 92/100

 “けんと”なのに見た目に引っ張られて「ケンタ」に1ポイント、歌でのラップのところで1ポイント、ストーリー展開のダイナミックスさとドラマチックさに2ポイントでエクストラポイントは計9ポイント。

寸評:上半身人間下半身馬のケンタウルス男が、顔が首から下が人間の女と出会い・・・というトリッキーな設定から歌へと到る展開は素晴らしかったです。歌の中でもしっかりと仕掛けがあって飽きさせない構成は上手でした。決勝初出場ですが将来楽しみなコンビです。
審査員の点数
設楽統 日村勇紀 三村マサカズ 大竹一樹 松本人志 合計
92 91 86 92 93 454

⑨ニューヨーク

構成 23/25
表現力 23/25
オリジナリティー 18/20
客受け 19/20
エクストラポイント 8/10
合計 91/100
歯で岩を持ち上げたところで1ポイント、結婚式での余興ボケのバリエーションで1ポイント、舞台を広く使っての暴れっぷりに1ポイントでエクストラポイントは計8ポイント。
寸評:結婚式の余興(挨拶)という設定から、舞台を広く使っての幅広い展開で客ウケも良かったです。一つ一つのボケがしっかり全部ウケてお客さんにハマってた印象。欲をいうと、“屋敷”のツッコミのフレーズなのかツッコミ方によっては更に笑いを増幅出来たのではと個人的には思いました。
審査員の点数
設楽統 日村勇紀 三村マサカズ 大竹一樹 松本人志 合計
92 90 92 93 94 461

⑩ジャングルポケット

構成 22/25
表現力 24/25
オリジナリティー 17/20
客受け 17/20
エクストラポイント 7/10
合計 87/100
3人のセリフのテンポ感で1ポイント、相関図のくだりで1ポイント、エキストラポイントは合計7になりました。
寸評:監禁された“斉藤”を2人が脅すという設定はシンプル。そこからの展開に期待したが意外と斎藤の使い方が大人し目というか、もっと斉藤が暴れ回る方が面白いコントになったのかなと思ってしまいました。3人の演技力も相まってすごくいい始まり方のコントなだけに期待値を下回った印象。店舗や間や技術は間違い無く高いだけに別のネタを見たかったです。
審査員の点数
設楽統 日村勇紀 三村マサカズ 大竹一樹 松本人志 合計
92 91 88 92 91 454

ファイナルステージ

①空気階段

構成 23/25
表現力 24/25
オリジナリティー 17/20
客受け 18/20
エクストラポイント 7/10
合計 89/100
鈴木もぐらのキャラの登場時のインパクトで1ポイント、その後もそのキャラの個性でダレずに引っ張れる強さに1ポイントでエクストラポイントは7になりました。
寸評:授業中の教室の前後の席の男女の設定なので、2人のやりとりが手紙を書いて渡してという形になりそこでどうしても時間を取り、笑いもリセットされてしまう印象。“静”と“動”で言うと“静”な感じがしてしまったが、“鈴木もぐら”演じるキャラが魅力的なので、もっと大暴れするようなネタを期待してしまいました。
審査員の点数
設楽統 日村勇紀 三村マサカズ 大竹一樹 松本人志 合計
92 93 90 95 93 463
ファーストステージ ファイナルステージ 合計
458 463 921

②ニューヨーク

構成 22/25
表現力 24/25
オリジナリティー 17/20
客受け 17/20
エクストラポイント 6/10
合計 86/100
弟分屋敷が帽子を取らない理由をウタウダ述べるのに対しての嶋佐の「ガタガタうるせえ」が決まって1ポイント、エクストラポイントは6になりました。
寸評:ヤクザの組事務所での兄貴と弟分の会話。大雑把に言うとヤクザの怖さという“緊張”があり、それを帽子を取る取らないというある種どうでもいいやりとりの中で“緩和”があるのですが、もっとバカに振り切って緩和させるのか工夫・仕掛けが欲しいと思ったネタでした。例えば2人の背景、どんな人生でどんな関係性でとかが見えたりとかがあると違って見えるのかなと・・・。
審査員の点数
設楽統 日村勇紀 三村マサカズ 大竹一樹 松本人志 合計
95 95 90 91 92 463
ファーストステージ ファイナルステージ 合計
461 463 924

③ジャルジャル

構成 25/25
表現力 25/25
オリジナリティー 18/20
客受け 19/20
エクストラポイント 10
合計 97
タンバリンをスムーズにカバンにしまえずに音が鳴ってしまい1ポイント、金庫の中にもタンバリンで1ポイント、小さい金庫から鈴に1ポイント、次から次にしっかり仕掛けがある後世の上手さに1ポイント、ファイナルの舞台でバカバカしいことをやり切った姿勢に1ポイント、で計10ポイント
寸評:個人的な感想としては2本目(ファイナルステージ)はジャルジャルの圧勝という印象でした。1本目とは違う種類でありながらバカバカしくてしっかり受けるネタを、大舞台に持ってきてそれを演じきった経験と判断力と、そして元々兼ね備えてるセンスと地肩の強さが際立った舞台でした。構成も2人の表現力も非の打ちどころが無くお見事の一言。
審査員の点数
設楽統 日村勇紀 三村マサカズ 大竹一樹 松本人志 合計
93 94 90 92 95 464
ファーストステージ ファイナルステージ 合計
477 464 941
合計→ジャルジャル941点、ニューヨーク924点、空気階段921点、でジャルジャルが優勝私の採点も同じ結果となりました。審査員の点数を見ると個人的にはジャルジャルの2本目のネタはもっと評価されても良いような気はしましたが・・・。
ということで、キングオブコント2020の採点をしてみました。審査員の点数に関しての分析は、次回書きたいと思います。