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ことりです。構成作家・脚本・イベント制作を生業としております。
国内の秘湯を訪れる一人旅が趣味の一つでして、第8弾は東北地方、岩手県の台(だい)温泉「かねがや」と秋田県強首(こわくび)温泉「樅峰苑(しょうほうえん)」を紹介します。
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台温泉
台温泉は、岩手県花巻市花巻温泉郷にある温泉でその歴史は600年以上。十数か所からこんこんと湧き出る源泉の泉質は、「単純硫黄泉」「含硫黄 – ナトリウム – 硫酸塩・硫化物泉」「ナトリウム – 塩化物・硫酸塩泉」の3種類(→泉質の分類に関してはこちらを参照)。台川沿いの谷間に約20件の旅館がひしめくように建っている温泉地。
台温泉へのアクセス
車で行く場合
仙台から東北自動車道経由で約2時間。盛岡から東北自動車道経由で約45分
鉄道で行く場合
東京駅<東北新幹線(約3時間)>新花巻駅<無料送迎バス(約35分)>台温泉
仙台駅<東北新幹線(約1時間5分)>新花巻駅<無料送迎バス(約35分)>台温泉
高速バスで行く場合
仙台駅<高速バス(約2時間30分)>花巻駅<路線バス(約20分)>台温泉
飛行機で行く場合
札幌(新千歳空港)<JAL(約55分)>いわて花巻空港
名古屋(小牧空港)<FDA(約1時間10分)>いわて花巻空港
大阪(伊丹空港)<JAL(約1時間20分)>いわて花巻空港
福岡(福岡空港)<JAL(約1時間55分)>いわて花巻空港
いわて花巻空港<タクシー(約15分)>台温泉
台温泉への旅
訪れたのはある年の冬
ある年の冬、年明け早々に休みが取れました。青春18きっぷの残りがあったので、快速と鈍行を乗り継いで岩手と秋田の秘湯をはしごすることにしました。
青春18きっぷは、JR全線普通列車・快速列車の自由席が12,050円(大人、子供同額)で1日乗り放題を5回利用可能(2人以上でも同一行程であれば、2人で2回分として使用可能)となる、販売および使用期間限定の切符です。春季(利用期間3月1日〜4月10日)、夏季(7月20日〜9月10日)、冬季(12月10日〜1月10日)と年3回販売(発売期間は開始約10日前から終了日の10日前まで)されます。
午前4時代に都内を出発しJRの列車を何度も乗り継ぎ、夕方JR東北本線の花巻駅に到着。駅から乗った路線バスは途中の「花巻温泉」で大半の乗客を下ろし、私一人を乗せて終点の「台温泉」へ向かいます。
台温泉「かねがや」に宿泊
終点のバス停に到着。日が暮れた小さな温泉地は閑散としています。地図アプリを頼りに暗くなった雪道を歩くこと5分程、到着したのは昔ながらのこじんまりした旅館「かねがや」です。冷えた体を温泉で温めた後、部屋で夕食を頂きました。
家庭的な料理ですが、味もボリュームも文句ありません。松茸の土瓶蒸しもついて1泊2食付き8790円(税込)と大変リーズナブル。
出典:かねがや
翌日、路線バスを乗り継ぎ「大沢温泉」に立ち寄り
翌日路線バスで一旦花巻駅まで戻り、乗り換えて「大沢温泉」へ向かいます。
大沢温泉
大沢温泉は平安時代初期に坂上田村麻呂が発見したと伝えられ、1200年の歴史を持つ一軒宿。
レトロな外観のこちらの宿にある、有名な川沿いの露天風呂に日帰り入浴しました。
出典:大沢温泉
小雪が舞う中ぼーっと川を眺めながらのんびりとお湯に浸かってから、再びバスで花巻駅へ。
鈍行を乗り継ぎ、奥羽本線「峰吉川」駅へ
花巻駅から鈍行を乗り継ぎ、強首(こわくび)温泉最寄りの「峰吉川」駅へ向かいます。
強首温泉樅峰苑
強首温泉樅峰苑(しょうほうえん)は、秋田県大仙市にある温泉。敷地内をボーリングしたところ温泉が湧出。泉質は世界的にも珍しい含よう素-ナトリウム-塩化物強塩温泉。旅館の建物は、国の登録有形文化財に登録された、旧小山田家邸を使用している。
花巻駅から峰吉川駅へ移動
花巻駅<JR東北本線>(約13分)>北上駅<JR北上線>(約1時間10分)横手駅
横手駅<JR奥羽本線>(約35分)峰吉川駅
峰吉川駅まで宿の送迎車が迎えにきてくださいました。車で5分程で宿へ到着。
登録有形文化財の宿「 樅峰苑」に宿泊
出典:樅峰苑
集落の中にポツンとある歴史漂う豪農の一軒宿です。登録有形文化財にも指定されている建物自体が、もはや価値あるアンティークとなっています。
夕食は名物「モクズガニ」を頂く。
地元の食材を活かした季節料理が並ぶ中、名物のモクズガニが登場します。「蟹みそ甲羅焼き」「川がにつみれ汁」「川がにの唐揚げ」「川がにあんかけ」を堪能しました。
モクズガニ-食用として有名な「上海蟹」の同属異種。秋田県内で広く食べられてきた。宿のそばを流れる雄物川では10月から12月はじめにかけて、川ガニ漁が盛んになる。
なかなか味わえない「モクズガニ」料理、希少な「ヨウ素泉」の自家源泉のお湯、そして歴史を感じる立派な建物が揃ったこちらの宿、1泊2食付17500円(+税)でした。
翌朝、雪深い峰吉川駅へ
朝風呂に入り、朝食を頂いた後、宿の送迎車で「峰吉川」駅へ送って頂きました。
峰吉川から鈍行を乗り継いで東京へ戻りました。
峰吉川を午前11時前に出発し→新庄(乗り換え)→山形(乗り換え)→米沢(乗り換え)→福島(乗り換え)→新白河(乗り換え)→黒磯(乗り換え)→宇都宮(乗り換え)〜都内に戻ったのは深夜12時過ぎ。帰りは7度の乗り換えを経て帰京しました。これぞ18きっぷの旅の醍醐味とも言えます。次回は山形県米沢の温泉を紹介します。